焦らない(高校2年生向け)

今年度も半年が過ぎ、後半に入りました。


高校2年生の今頃になると焦る生徒たちもいることでしょう。


高校2年生のこの時期に焦りが出てくるのは、夏休みに頑張って勉強したけれど思うような成果が出ていない、あるいは、夏休みにさぼってしまったが為に成績が振るわないと思われるケースです。
 
高校2年生にもなりますと模擬試験が少しずつ増えてくることでしょう。

 

7月か8月あたりに試験を受けた結果が良くなかった、という場合、このままで良いのだろうか、という焦りが出てくると思います。

そして模擬試験の成績を上げるにはどうしたらいいだろうか?と考えます。


すでに塾などに通っている生徒なら塾の先生に相談するのがいいでしょう。

私自身そういう生徒は何人か見てきました。

 

そして、そういう時の私の助言は、たいてい「まず今学校で習っていることをしっかりやりなさい。」と言うことです。

模擬試験対策や入試対策と言うのは、教科書の学習と切り離して考えるべきものではありません。

 

教科書に書いてある事とは別な何か、特別な何かをやれば大丈夫と考えてはいけません。


当たり前ですが、教科書の内容をよくよく理解もせずに入試で点数が取れるはずがないのです。

そういう対策をしたいと思っているのはつまり前に習ったところを復習したい、ということでしょう。


では、前に習ったことの復習と、今やっていることの学習とどちらを優先すべきか?


で、焦っている生徒というのは、前に習ったことをもう一度復習したい、と言うんですね。


今習っていることをしっかり理解できていて身に着いているのならば問題はありません。週末などの時間を利用して、前に習ったことを復習しましょう。

今習っていることをしっかり理解できていない生徒、ありていに言えば、定期テストで毎回点数が取れない生徒、に対しては、前に習ったことの復習などを今やっている場合じゃないでしょう?と言いたいです。

 

今習っていることを後回しにしたら、今習っていることをいつ身に着けるつもりなの?と聞きたいですね。

 

今やらなかった分は結局後でやることになるのだから、しかも後になればなる程どんどん忘れていくのだから大変です。

 

こういう生徒は、どうしても復習したいのなら長い休み(夏休み、冬休み、春休み)を利用して復習するしかないと思います。

 

つまり、次の復習の機会は冬休みです。

それまでは焦らずに辛抱です。今やるべきことをしっかりやりましょう。

さらに、進学校の数学で言えば、高校3年生の夏休みくらいには教科書3年分の内容が全部終わると思います。

それから入試対策をしても遅くないと思います。

かつて教えたある高校生(2年生の夏に入塾してきました)は定期テストで点数が取れていなかったので、教科書の内容を基本から教えていました。ある時、その生徒が1年生の復習をしたいと言い出しました。しかし、今はまだ1年生の復習をしている場合ではないと伝えました。そして上述した通りの話をしたのですが、残念ながら理解してもらえなかったようで、結局わずか数か月(冬休み前)で退塾してしまいました。

この生徒は進学校に通っている生徒でした。成績が上がらないと言うので、教科書の内容を基本から教え、自宅に帰ったらよく復習するようにと伝えました。

 

しかしあまり復習していなかったようで、次の授業の最初に前回の内容を確認しても教科書を見ないとできない状態でした。

 

本人はよく「まだ定着していないので。」と言っていましたが、何もしないで定着するはずがないのです。よくよく復習しなければいけません。

もっと言えば、この生徒は他にも難しい部分がありました。


例えば、授業の日と祝祭日が重なると、たいてい休みます。他の日への振り替えを提案しても、振り替えなくていいです、と断ってくる。


さらに定期テスト前になると、自分で勉強したいので、と言って授業を休む。

こういう生徒はたまにいます。

 

テスト前こそ塾に行って、テストに出そうな問題を先生に教われば良いのに、と思うのですが。

(大体の理由は見当がついています。この理由については機会があれば書きたいと思います。)

一体の何の為に塾に通っているのやら。

そういう学習の仕方をずっとやってきたから成績が上がらないんじゃないの?と思ってしまいました。

これを読んで下さって、自分にも思い当たる節があると思った方、または自分の子供がそうだ、と思った方に教訓にして頂ければ幸いです。

2023年10月01日