人間万事塞翁が馬
じんかんばんじ、さいおうがうま、と読みます。
私の好きな言葉の一つです。
「人間」を「にんげん」ではなく、「じんかん」と読む場合は、世間、世の中、という意味です。
故事について興味のある方はぜひ調べてみて下さい。
世の中というのは、幸が不幸に、逆に不幸が幸につながることもある、という意味だと理解しています。
今回、なぜこの話を書いたかと言いますと、今の時期は入試、進学の時期であるからです。
先週、福島県立高校入試の発表がありました。合格した生徒もいれば、不合格だった生徒もいるはずです。
自分なりに努力したけれど、残念ながら不合格となり、不本意ながら希望とは違う別な学校に行くことになってしまった生徒さん、しかし、その学校で素晴らしい経験をすることになるかもしれません。
生涯の師に出会うかもしれません。
生涯の友に出会うかもしれません。
生涯のパートナーに出会うかもしれません。
だからめげずに生きてください。最善を期待して励みましょう。
逆に第一志望校に合格した生徒さん、おめでとうございます。
しかし、いつまでも浮かれていてはいけません。
高校入学後、早い段階で授業に付いて行けなくなる生徒を私は何人も見てきました。
特に進学校の生徒たち、高校は第一志望に入れたが、大学入試は妥協に妥協を重ねた結果の進学先、とならないように気を引き締めていきましょう。3年間はあっという間です。
私が高校1年生の時、入学した直後、クラスメートの1人が学校に来なくなってしまいました。
(理由は分かりませんが、その人がクラスメートと話している姿を見たことがなく、ひょっとしたら学校になじめなかったのかもしれません。)
せっかく第一志望の学校に入ったのに、担任が嫌な先生だったり、クラスや部活の人間関係で悩んだり、学業が思い通りにいかなかったりして、退学とはいかないまでもつらい学校生活を送ることもあるかもしれません。
しかし、それらもいずれは幸運へつながることもあるかもしれません。
塞翁が馬の故事では、不幸から幸へとつながって終わり、ではなく、逆に幸から不幸へつながって終わり、でもなく、幸と不幸を繰り返していきます。