個別指導塾と家庭教師4
今回はお金の話です。あくまでも私個人の経験からお話しします。
個別指導塾と言っても、教師1人が生徒を同時に何人教えるかによって料金は違ってきます。
1対1(教師1人に生徒1人のマンツーマン)ですと料金は一番高くなります。
個別指導の場合、教師1人に対する生徒の人数が多くなるほど、教師が生徒1人に対して直接教える時間は短くなるので、料金が安くなるのは当然ですね。
例えば、1回80分授業だとすると、1対2の場合2人に教えるわけですが、1人に教える時間は多くても半分の40分という事になります。
また、一般的に生徒の学年が上がるほど料金は高くなります。
具体的には、私が勤めていた個別指導塾(教師1人に生徒2人)では、80分授業で1回あたりの料金が中学生で約3千円、高校生で約4千円でした。
別な塾(教師1人に生徒1人)では、私が頂いていた報酬から推測して、1時間あたり4千円から5千円くらいではなかったかと思います。
(なぜ推測かと言いますと、その塾では、授業料をホームページ、チラシなどでは公開しておらず、教師にすら教えないようにしていたからです。
なぜ教師に教えないのか不思議ですが、(個人契約して)生徒を取られてしまうのを恐れていたのか、生徒側が払う授業料と教師の報酬のギャップがありすぎるのを知られたくないのか・・・。)
お金だけを考えれば、個人の家庭教師に頼めばずっと安くて済みます。
お金以外の点を考えれば、安ければいいというものでもないですが。
学生の教師なら1時間あたり1500円くらいでもやってくれる人がいます。
社会人でも1時間2000円から3000円くらいが相場だと思います。
(有名私立中学受験ならもっと高くてもいいと思いますが、郡山ではそういう生徒はまずいないでしょう。)
そして何より、個人契約の場合、教師の気持ちが違ってきます。
先ほど挙げた個別指導塾(教師1人に生徒2人)の場合、1回の授業で私が高校生を2人教えると4千円×2=8千円の売り上げになりますが、私への報酬は2千円ちょっとでした。3分の1以下です。社会人にとっては十分に生活していけるだけの収入にはなりません。しかも2人分の授業の準備をしますが、自宅でプリントを作る、予習をしておく、早めに塾に行ってコピーとる、授業と授業の間の時間に準備する、といった時間については時給は一切発生しません。(ブラックバイトと言われる理由の一つです。)
個人契約の場合、保護者様が払ったお金は全部教師の収入となります。生徒が増えればこの仕事だけで生活していけます。準備も含めて仕事に身が入ります。
個別指導塾講師や家庭教師として働いた経験のある身として、個別指導塾に子供を通わせている保護者様、家庭教師会社に家庭教師を頼んでいる保護者様に理解して頂きたいこと それは、払っている授業料の多くは教師の手には渡るとは限らず、塾の宣伝費、家賃、光熱費、事務員の人件費(もちろんこれらは必要不可欠なものです)などに充てられている可能性があるということです。会社によっては「維持費」「管理費」と称し、授業料以外のお金を頂く場合もありますが、これだけで講師の人件費以外の必要経費がまかなえるとは到底思えません。
※
冒頭にも書いたようにこれはあくまでも私個人の経験ですので全ての個別指導塾や家庭教師の会社に当てはまるわけではありません。ご了承ください。