確率とトランプ(カード)の話
中学2年生の数学では「確率」を習います。
例えば、「サイコロ(6面)をころがし、偶数の目が出る確率を求めなさい」
というような問題です。
サイコロではなく、トランプが出る場合もあります。
「ジョーカーを除いた52枚のトランプの中から1枚ひくとき、ダイヤが出る確率はいくらですか?」
というような問題です。
トランプでよく遊んだ経験がある人ならそれほど難しくないと思います。
ところが、です。
驚いたことに今どきの子供の中には、トランプをよく知らない、という子供がいるんですね。
マークはダイヤ、ハート、スペード、クローバーの4種類あることや、1つのマークにつき、1から13までの数字があることを知らない。
まして、「ジャック(J)、クイーン(Q)、キング(K)」が何のことか分からない。
そうなると当然「絵札」の意味も知らないんですね。
問題に「絵札を引く確率」とあっても解くことができないんです。
教える方は確率以前に、トランプを教えなければいけないという・・・。
(「確率の授業は置いておき、今日はクラスのみんなでトランプをして遊ぼうっ!」というのはもちろん冗談ですが。)
これは私に考察の機会を与えてくれました。
そもそも、出題者はトランプというものを皆知っていると思って出しているんですよね。でもこれは出題者の思い込みに過ぎないのではないか?
私も子供たちは皆(というか、世間の人は皆)トランプのことを知っているという思い込みがありました。
では次に、遊びの一種に過ぎないトランプというものを知る必要があるのか?
テストに出されるのであれば、知っておいたほうがいいでしょう。
しかし、トランプではなく別な遊びだったらどうなのか?
例えば、花札、マージャンだったらどうなのか?もしこれらから出題されるとなったら、子供たちは皆、花札やマージャンの知識を得なければならないのか?
例えば、花札なら
「赤タン」「青タン」がそろう確率、「猪鹿蝶(いのしかちょう)」が出る確率、「坊主」が出る確率とか・・・。
(※知らない人のために、赤タン、青タンのタンは牛タンのタンではないです。。。子供の頃は考えてもみませんでしたが、短冊のタンです、たぶん。)
マージャンなら
「字牌」が出る確率、「シーサンプトウ」になる確率など・・・。
トランプなんて常識だろう、などと思ってはいけません。
子供の遊びはおそらく変化し続けていると思います。
カードはカードでも、トランプではなく、ゲームやアニメのキャラが描かれたカードゲームなど様々です。
いつか確率の問題からトランプが消える日が来るかもしれませんね。